今年の受賞者の一人は三重大学名誉教授の梅林正直氏(78歳)です。梅林教授は定年後の約17年間、献身的に私費を投じてタイ北部の山岳地帯(黄金の三角地帯)の人たちの生活水準を改善する活動を行ってきました。現地の人がケシ栽培から脱却し、代替収入源となる梅やライムの果実栽培をすることを勧めました。これによりタイでのケシ栽培は減少し、現在までこの地域の家庭の収入を生み出しています。梅林教授は現地の人々やタイ側の関係者に愛され、「アーチャーンマナオ」(ライム先生)という名で知られています。このような活動に対し、食の新潟国際賞の選考委員会は梅林教授に佐野藤三郎特別賞を授与しました。授賞式では参加者が200人に上り、タイの別の側面を知ると共に、タイやタイ人に対する活動を紹介する機会となりました。
大使館からは、パッタラット・ホントーン公使参事官が授賞式に出席し、長期に渡ってタイ人のためにご尽力下さった梅林教授にお祝いと御礼の言葉を伝えました。また、食の新潟国際賞財団に対しても、現在、国際的に重要視されている農業開発及び食糧安定の分野で活躍した人々を重視し奨励する賞を発足したことに対して賞賛の言葉を述べました。
食の新潟国際賞に関する詳細は以下のウェブサイトでご覧頂けます。
http://www.niigata-award.jp/